広尾小石川中・徹底攻略【算数】

総評

2021年度では、大問6題、設問17題、2022年度では、大問6題、設問19題とあまり変わらなかった。

大問1では4問、工夫が必要な四則計算や虫食い算が出題される。

これまでに量をこなした生徒は確実に正答できる難易度の問題ではあるが、どれも工夫をしないと時間ばかりがかかってしまうので、どう工夫すればいいのか瞬時に見抜いて解いてほしい。

大問2ではどちらも4問、2021年度では、曜日を求める問題や、辺の比、年齢算、仕事算、2022年度では、比、条件整理、旅人算、辺と面積の比から出題された。

この問題も基礎レベル以上が求められるため、まず苦手を作らず、量をこなしておきたい。

2021年度の大問3は、周期算が出題された。

カードがどのように移動するのか、何回繰り返すと元に戻るのか、といった条件を整理できれば正答できる。

表を書くのが近道だと思うが、その表自体も条件を導けるものでなければならないため、難易度は高かった。

2022年度は食塩水の問題で、こちらは面積図の必要はなく、移した際の食塩の量だけしっかり計算できていれば解けるものであった。

2021年度の大問4は、点が移動する平面図形が出題された。

(2)では、面積が43㎠になるのが何秒後かという問で、答えが分数になる。

不安になる受験生も多かったと思う。

難関校の入試になるとすっきりした答えになる問題が少なくなるが、自信を持って解答してもらいたい。

2022年度は水槽に水を入れる体積とダイヤグラムの問題だった。

こちらは図と条件をしっかりと理解できていればそれほど難しくない問題だった。

2021年度の大問5は、2つの半円が内接する直角三角形についての問題だった。

3つの三角形が相似の関係になっていることに気付ければ解き方もわかるが、そこに至るまでにかなりの演習量が必要かと思われる。
2022年度は、1から3の数字の書かれたカードを引き、10マス目で止まるときと、そのときに6マス目に止まるときの進み方についての問題だった。

これは条件を整理して、そのマスに止まる進み方に気づく必要があった。

樹形図では膨大になってしまうため、違うとわかれば、やり方を変えて進み方のルールがわかったと思う。

2021年度の大問6は、比を使って解く速さの問題だった。

こちらは他の問題と比べると易しかった。

最後の問題だからといって難しいとは限らないため、時間内で全ての問題に手をつけておきたい。

2022年度は、正方形と正三角形からなる立体の展開図の問題だった。

組み立てると、立方体から8つの三角すいを切り取った立体になるのだが、これはなかなか難しく、特に(3)は、立体図形が得意な生徒でも解けなかったのではないかと思う。

広尾小石川を目指すのであれば、苦手な単元をなくすというよりも、どの単元も得意にしたい。

今後過去問を解き始めると思うが、間違えた問題は丁寧に直し、すぐに類題を解き、どんな応用問題が出ても解けるだけの準備を積み重ねて欲しい。

受験生の合格を祈願する。

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